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何故かマルタへ島流し 

男大学院生が七ヶ月マルタに引きこもる話 一応留学

間抜けな顔は覚えられる

午前授業の日、つまり週3日、決まったところで朝飯を買う。

 

学校の前にあるカフェで、42歳の銀髪ショートな女マスターがやっている店だ。

俺はそこでいつもカプチーノとチョコレートクロワッサンを頼むのだけれど、ついに覚えられたらしい。

 

店に入って並んでいると「これ?」とチョコクロワッサンを指して言われた。「そうだ」と言うと「ミルクがもうすぐくるから待ってて」と言われた。もう何から何まで決定済みである。

 

どうも色々なところで顔を覚えられているらしく、たまにクラブに行った日にゃ、なんだかやたら声をかけられる。

向こうからしたら変な髪型の面白ジャップは覚え易かろうが、こちらからしたら皆似た白人である。そもそも知り合いなのかすらわからん。「サムライボーイ」って言ってきたあいつは絶対違う。

 

まあ理由はどうあれ、勉強しに来ていて人に覚えられるってのは悪いことじゃない。話す機会が増えるに越したことはないので、頑張って週1、いや2週に1回くらいはクラブに行ってもいいかもしれない。